今、全世界で人気を集め利用者を増やし続けているチャートツールが「TradingView(トレーディングビュー)」です。トレーディングビューは豊富なインジケーターと描画ツール、洗練されたデザインと操作性が魅力的なチャートツール。もっとも、TradingViewはあくまでもチャート分析に特化したツールであり、直接売買を行うプラットフォームではありません。
しかし、特定のFX会社の口座とTradingViewを連携させるとトレーディングビュー上から直接、注文を出すことが可能。そのFX会社が「OANDA(オアンダ)」「FOREX.com」「サクソバンク証券」の3社です。この記事では、この3社を徹底比較。各社の特徴からスペックまで詳しく解説していきます。TradingView対応のFX会社・ブローカー選びにご活用ください。
TradingView(トレーディングビュー)対応のFX会社・ブローカー一覧表
FX会社 | 特徴 | 公式サイト |
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※1:スタンダードコースが対象
※2:アクティブトレーダーコースが対象
TradingView(トレーディングビュー)対応3社を徹底解説!
OANDA(オアンダ)
OANDA(オアンダ)は1996年カナダで生まれた世界的な金融プロバイダーです。日本を含めた世界各国に拠点を構え、FXを始めとした金融サービスを長年提供しています。オアンダの理念は全ての投資家のために、公平・公正な外国為替取引の場を提供すること」そして「トレーダーの成功を全力で支援すること」。
この精神をサービスとして提供するため、約定方式はNDD方式(Non Dealing Desk)を採用、インターバンク市場と直結することで信憑性の高いレート配信を実現。さらに、約定拒否・再クオート無しで安定した約定力を提供しています。
オアンダの約定率は100%、約定スピードは0.057秒(※)という早さです。「大口の注文が拒否された」「注文価格と約定価格が大きくズレている」なんてことが頻繁にある業者は利用しにくいですよね。この点、オアンダであればトレーダーの注文はディーラーを介さずに直接、カバー先と約定してくれるため、約定スピードが非常に早い。
また、オアンダは約定力だけでなくスプレッドにも力を入れています。ベーシックコース(NYサーバー)はドル円0.4銭、ユーロ米ドル0.5pips(原則固定例外あり)など業界最狭水準のスプレッドを配信。配信率も99%以上を安定的に維持しています。
さらに、全世界のオアンダを利用するユーザーの売買比率や注文比率情報、最新のマーケット情報からオリジナルインジケーターまで、情報コンテンツも盛りだくさん。これらの高スペックなサービスが提供できるのもOANDAの大きな魅力。企業理念がしっかりサービスに落とし込まれているFX会社です。
※2014年8月~2015年8月。データには利食い注文や損切り注文など指値注文によって生じた売買を除く、すべての顧客の売買情報が含まれます。
FOREX.com
FOREX.com(フォレックスドットコム)は世界180ヵ国、12,000もの金融商品を提供しているグローバルな金融ファームです。FOREX.comを運営しているゲイン・キャピタルホールディングスは総合金融商品取引量で世界第2位の規模を誇る世界的なリーディングカンパニーであり、親会社のStoneXはNASDAQ上場企業。
(参照:https://www.forex.com/jp/corporate-info/about-gain-capital/)
圧倒的な財務基盤をバックボーンに持っているFX会社がFOREX.comです。そんなFOREX.comの特徴は「豊富な通貨ペア」と「情報コンテンツ」です。通貨ペアは充実の84通貨ペアに対応、主要な通貨ペアで取引チャンスが無くても、他の通貨ペアでエントリーチャンスを狙うことが可能。
情報コンテンツはチャート分析のコツやマーケットの旬な話題をピックアップしたレポートなど多種多様。FX界で有名な山中康司氏のセミナーなどFOREX.comでしか手に入らない情報がたくさんあります。
また、FOREX.comは取引手数料・FX注文手数料・外貨損益手数料・入出金手数料・ロスカット手数料・口座管理手数料など各種手数料がすべて無料。取引コストを抑えてトレードすることができます。大事な資産を預けるなら安心安全なFX会社を利用したいところ。FOREX.comは信頼の置けるFX会社の1つです。
サクソバンク証券
サクソバンクグループはデンマーク・コペンハーゲンに本社を置く投資銀行です。サクソバンク証券はその日本法人、2008年から10年以上に渡って日本でFXを始めとした金融サービスを提供している会社です。
サクソバンク証券の大きな魅力は「圧倒的な取扱い通貨ペア数」「欧州時間に強い変動制スプレッド」です。FXの取扱い銘柄数はなんと150種類以上、これだけの通貨ペア数で取引できるFX会社はかなり貴重。円・ドル・ポンド・ユーロ・豪ドルなど主要通貨ペアはもちろん、かなりマニアックな通貨ペアも取引可能です。
さらに、狭いスプレッドもサクソバンク証券の魅力の1つ。スプレッドは変動制を採用しており、相場状況やボラティリティによって変動します。特に、17:00~25:00の欧州時間では流動性が高くなるため、ドル円平均0.29pipsやユーロドル平均0.4pips(※)などかなり狭いスプレッドを配信。
変動制のメリットは「相場の急変でもスプレッドが広がりにくい」という点。原則固定制のFX会社は常に一定のスプレッドですが、相場の急変時には大きく広がる場合もあります。この点、サクソバンク証券のように変動制を採用しているFX会社は急変時でもスプレッドが広がりにくい。
特に、スキャルピングなどの短期売買をする方であれば、「取引チャンスと思ってエントリーしたが、スプレッドが広すぎて利益がでない」という経験をされた方もいるかもしれません。サクソバンク証券であれば、安定して狭いスプレッドを配信してくれるため、スキャルパーでも安心。
サクソバンク証券はスキャルピングが公認されており、1回当りの最大発注数量も2500万通貨(※)まで可能なので、大口でスキャルピングも可能です。1回の最小取引数量は1000通貨に対応、小口で試したいという方から大口の方まで最適な環境が整っています。
※計測期間:2018.1.30-2.5 表示率95%
※最大発注数量はアクティブトレーダーコースの場合。
TradingView(トレーディングビュー)対応3社の基本スペック比較
比較項目 | ![]() OANDA(オアンダ) |
![]() FOREX.com |
![]() サクソバンク証券 |
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スプレッド | 原則固定 | 変動制 | 変動制 |
約定方式 | NDD方式 | DD方式 | NDD方式(※) |
通貨ペア | 70種類 | 84種類 | 150種類(※) |
取引手数料 | 無料 | 無料 | 無料 |
両建て | 可 | 可 | 可 |
最大発注数量 | 25万通貨~300万通貨(※) | 500万通貨 | 2500万通貨(※) |
最小取引単位 | 1,000通貨 | 1,000通貨 | 1,000通貨 |
スキャルピング | 公認ではない | 公認ではない | 公認 |
オリジナルツール | オアンダラボインジ オープンオーダー オランダラボ専用EA |
特になし | 特になし |
コンテンツの充実度 | 非常に充実 | 多め | 少なめ |
※OANDAはすべてベーシック、プロコース(NYサーバ)の記載。東京サーバコースはTradingView非対応。
※OANDAの最大発注数量はベーシックコース:25万、プロコース:300万通貨、それ以上は担当者に相談可能(ビックコース)
※サクソバンク証券の通貨ペアはスタンダードコース、約定方式と最大発注数量はアクティブトレーダーコースを記載。
狭いスプレッドとコンテンツの充実度で選ぶならオアンダ
オアンダはトレーディングビューに対応している3社の中でも、原則固定制を採用し業界最狭水準のスプレッドを提供しているのが特徴。サクソバンク証券も欧州時間のスプレッドは狭いですが、それ以外では変動制を採用しているため、数pips差でオアンダの方が有利になることも。
この点、オアンダではスプレッドが原則固定されているため、基本的にいつでも業界最狭水準のスプレッドで取引が可能。NDD方式を採用しながら、ドル円0.4銭やユーロ米ドル0.5pips、ユーロ円0.7銭の原則固定スプレッドは魅力的です。
さらに、オアンダはオリジナルコンテンツも注目ポイント。特に、オアンダを利用しているトレーダーの売買比率・注文比率が分かる「オープンブック」は非常に有益。未決済指値・逆指値注文の数量と売り・買いのポジション保有量がグラフ化されているため、一目で相場の動向が把握できます。
FXのポジション比率・売買比率・注文情報を公開している会社を一覧比較
その他にも、MT4(メタトレーダー4)のオリジナルインジケーターや売買戦略、最新のマーケット情報やヒストリカルデータなど「トレーダーが勝つために必要な情報」を積極的に提供してくれるのがオアンダの大きな魅力です。
EAホスティングで自動売買もするならFOREX.com
取引ツールとしてトレーディングビューを使う場合、FOREX.comは他の2社と比べて突出した特徴がありません。通貨ペアや最大発注数量であればサクソバンク証券、スプレッドの狭さやコンテンツの充実度であればオアンダに軍配が上がります。
しかし、MT4のEAを使った自動売買も行うという人の場合、FOREX.comはかなりオススメ。「EAホスティング」というVSP(Virtual Private Server)サービスが無料で利用できるからです。VSPはクラウド上に設置したもう一台のPCでMT4のEAが起動できるサービス。
EAやシストレなどを本格的に運用する場合、自宅のPCでは電気代がかかりすぎたり、停電やネットワーク切断のリスクがあります。相場の急変時に対応できないのは致命的なリスクになりかねません。そこで、EA利用者の多くが活用しているのがVSPサービスです。
VPSはお名前.com デスクトップクラウドなどの有料サービスが一般的ですが、FOREX.comの会員であれば「EAホスティング」が無料で利用可能。TradingViewとMT4を両方使うのであればFOREX.comは最適なFX会社です。
お名前.com デスクトップクラウドが熱い!MT4特化のFX専用VPSを徹底解説!
大口取引、スキャルピングをするならサクソバンク証券
サクソバンク証券はTradingViewに対応した3社の中でも、1回当りの最大発注数量の上限がかなり高いFX会社です。ワンショット2500万通貨まで可能なので、大口で取引する方やロットを上げてスキャルピングをする方でも上限を気にしなくて済みます。
OANDAはプロコースでも最大300万通貨、FOREX.comは1000万通貨まで対応。サクソバンク証券はNDD方式を採用しているため、レートの透明性が高くインターバンクと直結した取引が可能です。さらに、公式でスキャルピングを公認しているため安心して取引ができます。
オアンダやFOREX.comと比べればオリジナルコンテンツは少なめですが、150種類以上の通貨ペアからトレード先を選ぶことができるのも大きな魅力。FX中上級者向けの本格的なFX会社です。トレーディングビューで行ったチャート分析を最大限に生かせる環境が整っています。
米ドル円、ユーロ円、英ポンド円、豪ドル円、スイスフラン円、ユーロ米ドル、豪ドル米ドル、トルコリラ円、南アフリカランド円、メキシコペソ円、スイスフラントルコリラ、スイスフランメキシコペソ、英ポンドトルコリラ、英ポンド南アフリカランド、英ポンドメキシコペソなど
自分の取引スタイルに合ったFX会社を選ぼう
今回はTradingViewに対応した3つのFX会社を特集して紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。各社ともに特徴的なサービスを行っており、それぞれにメリット・デメリットがあります。自分の取引スタイルと照らし合わせてみて、一番使いやすそうなFX会社を選んでみてくださいね!
TradingView特集!料金、機能、対応ブローカーまで徹底解説!
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